ゲーム業界から見る、ウマ娘の存在

こちらの記事はゲーム業界から見たウマ娘というスマホゲームについての雑記です。
ウマ娘は2021年を代表するヒット作となりましたが、このウマ娘のヒットが与えたゲーム業界への影響について書いていきたいと思います。

ウマ娘がゲーム業界に与えた影響については以下の3項目に絞って記載していきます。

  • 国内古参ゲーム会社が無視できないサイゲームズという集団、ブランド
  • 桁違いの投資資金を持つ中国系ゲームに対抗できる国内最強ゲーム会社の1つとなったサイゲームズ
  • IPを生み出し、勝ち続ける企業文化
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国内古参ゲーム会社が無視できないサイゲームズという集団、ブランド

サイゲームズは2020年9月期の決算では売上高1104億0600万円と発表しており、毎年成長を続けています。
サイゲームズの代表作であるグランブルーファンタジーは現在も人気ゲームとして売り上げ的にも健全な運営が継続しており、その後もリリースするゲームのほぼすべてが開発費や広告や運営費でマイナスになることなく、利益を出し続けています。
サイゲームズがゲーム業界に参入した時、世の流れはガラケーでソーシャルゲームが流行り始めたころで、DeNAのモバゲー、GREEのグリーの2つのプラットフォームが熾烈にユーザーを確保しあっており、そのプラットフォームで人気コンテンツとなったのがサイゲームズの神撃のバハムートでした。
この頃、国内の古参ゲームメーカーはガラケーのソーシャルゲームには批判的で、やや見下すような風潮がありました。
しかし、その風潮とは世の流れは逆行し、ソーシャルゲームは盛り上がる一方で、社会現象といっていいほど社会に広がっていきました。
そして、ソーシャルゲームで稼げるという流れに乗って、多くのゲーム会社が設立し、強烈な勢いでソーシャルゲームが量産されていき、やがてユーザーが離れ始めます。
そのタイミングでネイティブアプリと言われるブラウザ主体のソーシャルゲームから進化したゲームが登場し、ユーザーも急速に流れていきました。
その流れに乗れなかった振興ゲーム会社は淘汰されていき、そこで生き残ったゲーム会社の1つにサイゲームズはありました。
堅調に売り上げを伸ばし、リリースする新しいゲームはスマートフォンゲームをリードする品質を備え、その開発、運営のフットワークの軽さは国内古参ゲーム会社は敵わず、指をくわえて見ることしかできなかったのです。

桁違いの投資資金を持つ中国系ゲームに対抗できる国内最強ゲーム会社の1つとなったサイゲームズ

2020年に登場した中国のゲーム会社がリリースした原神がリリースからじわじわとユーザーに評価され、一気に人気ゲームの地位を獲得しました。
原神のリリースの前から、中国系ゲームのイラストがユーザーの心を掴み、大ヒットしたスマホゲームがいくつも登場していましたが、その品質を維持し、更に昇華させた原神が日本でヒットした時、国内のゲームデベロッパーはかなりの衝撃を受けます。
※原神の開発、広告を含めたローンチまでの費用は100~200億円と言われています。
理由は1つのゲーム開発に投入する資金が桁違いであり、品質も日本のカルチャーに沿っていたからです。資金では太刀打ちすることは不可能、品質を出すにも昨今では開発費が高騰しており、技術面ではなく、資金面で困難。唯一太刀打ちできるのは根強く支持されるようなIPを輩出していないという点です。
国内の古参ゲーム会社は人気IPの版権や自社のオリジナルIPを保有しており、この点のアドバンテージはあるので原神のようなゲームが立て続けに出ない限りは安泰でしょうが、国内のIPを持たない会社は窮地に追いやられています。
サイゲームズは国内でも珍しく支持されるような新たなIPを生み出している実績があり、今年のウマ娘でその地位は確固たるものとなったのです。

2021年2月にリリースし、翌月には150億円の売り上げをあげ、2021年11月現在も好調のウマ娘

IPを生み出し、勝ち続ける企業とそうでない企業の相違点

ユーザーから指示されるIPを生み出せるブランドとなったサイゲームズ社とそうなれないゲーム会社の相違点は何なのか。
これは一言、二言では明言できません。
会社にぶれない芯があり、それに賛同して入社するスタッフ、そのスタッフがマンネリとせず進化して成長できる環境を備えている、それを支える堅調な財源、社内がネガティブにならないヒット作の連続した創出など、要因がいくつも重なって実現できることなのです。

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